作家:栗林 隆
作品名:伊吹の樹
展示会期:2019~
「伊吹の樹」は直径2m×7m円筒形で内側にはガラスが500枚使われ万華鏡のようになっています。
横たわった大きな樹は子宮を表し、地面と樹との空間をすり抜けることは母体からこの世界に出ることを意味しています。
伊吹島にはお産を終えた女性たちが1ヶ月間、新生児と別火の生活をしていた共同蚕室があり、その場所を出部屋(でべや)と呼んでいました。その生命の誕生の場である出部屋の跡地に、この作品が制作されました。
作品の前に立ち空を見上げると鏡には空が反射され、天候によって異なる景色を鑑賞することができます。
晴れの日は青色、夕日の時間帯にはオレンジ、雨の日は灰色の万華鏡を覗いているようです。